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クルージング教室物語・第二話

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青野隆が建造したヨットは、ナウティキャッ

トというフィンランドの造船所で造られたフ

ィンランド製のヨットだった。

フィンランドの木材を多く多用した豪華なキ

ャビンを持つヨットだった。

モデル名は「ナウティキャット33」だ。

フィンランド製のキャビン付きヨット、セイ

リングクルーザーだ。

フィンランド製なので、ヨットの中、キャビ

ンの中にはサウナも付いている。

普通、ヨットの出入り口は穴ぐらへ降りてい

くような階段になっているが、隆のヨットの

出入り口はちゃんとしたドアが付いている。

キャビンへの出入りの際には、ドアをガラガ

ラと開けて、船内に入れる。

このヨットならば住むこともできる。住んで

世界中どこへだって行くことができる。

リビングもダイニングも書斎だってある。

隆は、いつか、このヨットで家族と共に旅を

しながら暮らしたいと考えていた。

「家族って、隆の両親のこと?」

麻美子は、隆に聞いた。

「まあ、うちの両親でも良いんだけど、自分

の子供というか家族たち」

「そうなんだ。じゃ、まずは隆と結婚してく

れる可愛い奥さん探さなきゃだね」

「そうだな」

隆は、麻美子に言われて、なぜかちょっと赤

く照れながら、麻美子と脚立を登って、ヨッ

トの船内に移動した。

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