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クルージング教室物語・第二十四話

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かなえは、インドア派だった。

仕事も、会社の営業サポートの仕事を完全テ

レワークでしていたので、会社に出社する事

もほぼなかった。

先週末、横浜マリーナのクルージング教室に

出掛けたのが久しぶりの外出だった。

マリーナで出会った麻美子お姉さんは、優し

くて仲良くやっていけそうだなと思った。

思ったのだったが、やはり毎週末、外出して

ヨットに乗るというのは、かなえにとっては

苦痛以外の何物でもなかった。

「無理して、乗ることはないわよ」

自分の母親でさえ、苦痛でも何でも良いから

ともかくヨットに乗りに行きなさいと外出さ

せようとしたのに、麻美子は年一回とか、本

当に乗りたい時だけ乗りに来れば良いと優し

く言ってくれた。

「それじゃ、夏の暖かい時期になったら、一

回ぐらい乗りに行こうかな」

「うん。そうしなさい」

麻美子は、かなえに伝えた。

「いつでも乗りたい時に来てくれたら、ラッ

コの皆はいつでもウェルカムだから」

麻美子は、電話でかなえに答えた。

「そういう事だから」

麻美子は、隆にかなえの事を報告した。

「いいよ、麻美子に任せるよ」

隆は、麻美子に言った。

ラッコのクルー、生徒たちは皆、女性ばかり

なので同性の麻美子に任せる事にした。

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