「さすがに登れないよね」
ラッコに振り分けられた生徒の永田ルリ子は
その日、デニムのジャンパースカートを着て
いた。スカートの後ろにスリットは入ってい
るが、さすがにキャタツを登れなさそうだ。
「私と下で待っていましょうか」
そう声をかけた麻美子だったが、何の問題も
なく、ルリ子はスカートでスルスルとキャタ
ツを登っていた。今の子は、スカートでも普
通に登れちゃうんだと麻美子は感心した。
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「さすがに登れないよね」
ラッコに振り分けられた生徒の永田ルリ子は
その日、デニムのジャンパースカートを着て
いた。スカートの後ろにスリットは入ってい
るが、さすがにキャタツを登れなさそうだ。
「私と下で待っていましょうか」
そう声をかけた麻美子だったが、何の問題も
なく、ルリ子はスカートでスルスルとキャタ
ツを登っていた。今の子は、スカートでも普
通に登れちゃうんだと麻美子は感心した。
「さすがに跨げないよね」
下から見上げていた麻美子は、キャタツの上
まで上がったルリ子に声をかけた。
「待って、私も上がるから」
麻美子が慌ててキャタツを上がろうとしたが
ルリ子の方は、何の躊躇もなく、スカートで
ライフラインを跨いで、デッキに上がりきっ
てしまっていた。
「大丈夫、足、ちゃんと跨げた?」
ルリ子は、問題なしと麻美子に頷いていた。
ラッコのヨットは、フィンランド製のヨット
だった。モーターセーラーというヨットでデ
ッキ上に一段高くなった船室があって、そこ
に船内で操船できる設備があった。
その高くなった船室のサイドに、横開きで開
く普通のドアが付いていた。麻美子は、その
ドアを開けて、生徒たちを船内に案内した。
「どうぞ、中に入って」
生徒たちは、麻美子に案内されて、入り口で
靴を脱ぐと、船内に入った。
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