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ニューヨークピュアラブストーリー・第三十話

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「良明君って地階に住んでいるの?」

エレベーターの中で、ゆみが聞くと、良明は

首を縦に振って頷いた。

「地階はスーパー(管理人)さんしか住んで

いないはずだよ」

ゆみは、良明に聞くと、良明は黙って頷く。

ゆみは、ハロウィンの時にお菓子をもらいに

行くと、毎年楽しい仮装で出てきて、お菓子

をくれるおもしろい管理人の事を知ってる。

「あのおじさんの家に住んでるのかな?」

ゆみと良明が乗ったエレベーターは、地階を

目指して降り始めた。

と、途中の4階で止まった。

「あ、英樹君」

4階でエレベーターを待っていたのは、野球

のグローブとバットを持った英樹と椎名だ。

「あれ、何をしているの?」

英樹が乗ってくると、ゆみに聞いた。

「良明君って地階に住んでいるんですって」

ゆみは、英樹に答えた。

「地下になんか住んでるわけないじゃん」

英樹は、エレベーターの17階のボタンを押

しながら、ゆみに答えた。

「地階に住んでいるって、コインランドリー

の中にでも住んでいるのかよ」

英樹は、良明の方を睨んだ。

「良明君は17階に住んでいるんですって」

ゆみは、自分の階がわからなくなってしまっ

た良明に優しく教えてあげた。

「自分の階を忘れるわけないじゃん」

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