「今のは、ただの例え話だからね」

隆は、麻美子の顔を覗き込んだ。

「別に、今の時点では、ラッコの誰も、他の

ヨットに行くなんて話をしていないからね」

「ええ、わかっているわよ」

麻美子は、隆に答えた。

「え、何?どうしたの?」

麻美子は自分の顔を覗いている隆に聞いた。

「泣いているのかと思って」

「え、泣いてなんかいないわよ」