中古車輸出・第3話

今井ゆみは、入社するとすぐ、まずは海外の

お客様がインターネットから日本の中古車を

欲しいと会社にオファーしてもらえるように

会社の英語版ホームページを作りました。

いろいろな日本に在る魅力的な自動車、中古

車を写真付きでホームページにはたくさん掲

載しました。さらに、その車の魅力などを各

国語の解説付きで紹介しました。

英語だけでも十分ですが、フランス語、スペ

イン語、ポルトガル語、ドイツ語、中国語や

ロシア語があっても良いかもしれません。

シェア

中古車輸出・第2話

今井ゆみは、美大を卒業して、就職活動をし

ていた際に、そんな仕事をしている横浜の貿

易会社に内定して、そこへウェブデザイナー

として就職しました。

中古車輸出業のお客さんは海外にいるため、

そんな海外のお客様にうちの会社で車を輸出

していますよってことを知ってもらうために

はホームページは必須ツールになります。

そのホームページを制作するスタッフとして

帰国子女のために多少は英会話も理解できる

今井ゆみは採用されたのでした。

シェア

中古車輸出・第1話

車を輸出している会社があります。

世界中には、中古でも良いから日本製の自動

車を欲しいという方がたくさんいます。

そんな世界の方々に、日本の中古車を中古車

オークション会場から仕入れて、自動車専用

船に船積みして、届けてあげるのが「中古車

輸出業」という職業になります。

世界じゅうのありとあらゆる国々の人たちと

グローバルに交流して、活躍できるのが魅力

な職種になります。

そこが、この物語の舞台です。

シェア

ヨット教室物語・第25話

「いや、海の上のヨットでは、俺だって自炊

ぐらいするさ」

「そうなんだ。どんなお料理するの?」

麻美子は、隆が料理している姿などぜんぜん

想像がつかなかった。

「船長の俺が作らないとしても、クルー(船

員)の誰かが作るさ」

「隆のヨットってクルーなんかいるんだ」

「今は、まだ進水したばかりでいないけど、

そのうち集まってくるさ」

「結局、自分では作らないのね」

シェア

ヨット教室物語・第24話

「ほら、台所もちゃんと付いているんだよ」

隆は、ヨットのキャビン、一段下に下がった

ところにあるキッチンの前に立って、麻美子

に説明していた。

「隆には、台所なんて必要ないじゃないの」

学生時代、大学に通うため田舎から出てきて

以来、1人暮らしの隆は、いつも外食ばかり

で自炊などしたことが全くなかった。そのこ

とを知っている麻美子が返事した。

「いや、海の上のヨットでは、俺だって自炊

ぐらいするさ」

シェア

ヨット教室物語・第23話

船内は特に暖房がかかっているわけではない

のだが、冷たい海からの風が入ってこないお

かげで暖かかった。

「あ、暖かい」

麻美子は、キャビンの中に入ると、思わず叫

んでしまっていた。

「本当、中は暖かいな」

隆が完成した自分のヨットを見に行こうとい

うから、ついてきたものの冬の海の岸壁は寒

くてたまらなかったのだった。

「コーヒーでも入れようか」

シェア

ヨット教室物語・第22話

一般的なセーリングクルーザーのデッキは、

基本的に真っ平らで、そこへ穴ぐらの入り口

みたいな扉が付いており、そこからステップ

を下ってキャビン、ヨットの船内へ入る。

隆のヨットは、モーターセーラーというタイ

プのヨットで、船上のデッキ中央部にパイロ

ットハウスと呼ばれる四方を窓ガラスで囲ま

れた操舵室が付いていた。

その操舵室の両サイドに開き戸タイプのドア

が付いており、そのドアを横に開けて、そこ

からキャビンの中に入れた。

シェア

ヨット教室物語・第21話

そのヨットが、フィンランドの港から貨物船

に載せられて、横浜の港まで輸入され、こう

して今、隆が所属している横浜のマリーナに

到着したのだった。

隆は、そのヨットを目前に眺めて感慨深そう

だった。

季節は12月初頭、海から流れてくる風は冷

たかった。隆の横に並んで立っていた佐藤麻

美子は、寒くて早くマリーナの暖かいクラブ

ハウスの中に戻りたかった。

「隆、会社作ってから頑張っていたものね」

シェア

ヨット教室物語・第20話

ヨットレースで常に優勝を目指せるような速

いヨットではないが、頑丈で重たい船体は荒

れた海の中でのどっしりと構え、安心して快

適なクルージングが楽しめるヨットだった。

フィンランドの造船所に建造をオーダーして

から、出来上がるまで隆自身も何度もフィン

ランドまで飛んで建造中のマイボートの状態

を確認していた。

建造途中で、あそこはああしてくれ、こっち

にはこの装備を追加してくれといろいろ注文

していた隆のこだわりのヨットだった。

シェア

ヨット教室物語・第19話

今井隆のマイボートは、フィンランド製のナ

ウティキャット33というヨットだった。

ナウティキャットは、フィンランドにあるヨ

ット専門の造船所で、キャビンのインテリア

にフィンランドの木材を多用した豪華な造り

売りのヨットだった。

外観の特徴は、大きなパイロットハウスと呼

ばれる操舵室が船体の中央部分に配されたモ

ーターセーラーという部類のヨットだ。その

船体は、頑丈で重く造られていて、ヨットレ

ースには不向きなヨットだった。

シェア

ヨット教室物語・第18話

麻美子は会社の経理担当として転職した。

「麻美子、本当に助かるよ」

佐藤麻美子のフォローもあり、今井隆の起業

した会社は毎年、順調に売上げを伸ばしてい

き、今では従業員を5、60人抱えるまでの

中規模の会社にまで成長していた。

「温かい」

佐藤麻美子は、ヨットのキャビンでお湯を沸

かして、隆とコーヒーを飲んでいた。

「本当、温かいな。外が寒すぎるよな」

「そうでしょう!隆もそう思うでしょう」

シェア

ヨット教室物語・第17話

「なんだよ、役所に提出する書面作りって以

外に面倒で難しいよな」

「もお!隆、本当に不器用よね」

佐藤麻美子は、書類作りに苦労している今井

隆をみて言った。

今井隆は、いろいろ面白いアイデアは出すア

イデアマンではあったが、役所に提出する際

の会社の書面作りとかは下手くそだった。

そんな隆がパソコンで何度も書類を作り直す

姿を見ていられなくなった佐藤麻美子も、隆

の起業したIT会社に転職したのだった。

シェア

ヨット教室物語・第16話

その父親の姿を幼い頃からみてきた佐藤麻美

子は、今井隆がIT会社を起ちあげる際、会

社の起業を色々手伝ってあげていた。

「隆の会社の起業は手伝ってあげたけど、そ

の後は、ちゃんと自分でやってね」

佐藤麻美子は、今井隆に伝えた。

佐藤麻美子自身は、特に自分が就職したその

会社を辞める気は全くなく、最初の会社の起

ち上げ時だけ今井隆の会社を手伝ってあげた

つもりでいたのだった。

「後は、隆1人で頑張ってね」

シェア

ヨット教室物語・第15話

人気サイトのおかげで、今井隆は、せっかく

就職できたその会社を辞めて、自分のIT会

社を起ちあげた。

プログラミングなんて全くわからず、サイト

の作り方も何もわからなかった今井隆は、会

社の起業の仕方も何もわからなかった。

「どうやって会社って起業できるのかな」

佐藤麻美子の父親は、東京の中目黒で輸入雑

貨の会社を起業した自営業者で、アメリカの

サンフランシスコに支店まで作り、単身赴任

でアメリカへ移住していた実績があった。

シェア

中国観光客激減も台湾韓国客で訪日市場安定

中国人観光客が大幅に減少する中でも、訪日

観光市場は安定した推移を見せている。観光

庁によると、台湾と韓国からの訪日客数が増

加し、落ち込みを補う形となった。特に地方

都市ではリピーターの割合が高まり、買い物

中心から体験型観光へと需要が変化している

宿泊業界では客層の分散が進み、特定国への

依存度が低下。専門家は「市場は量から質へ

移行している」と分析し、今後は地域文化や

日常体験を重視した観光戦略が鍵になると指

摘している。

シェア

オリンピック閉会式で閉幕

明日はオリンピック閉会式が開催されます。

約2週間にわたり繰り広げられた熱戦の締め

くくりとして、各国の選手団が一堂に会し、

平和と友情を象徴するセレモニーが行われま

す。競技で見せた真剣な表情とは違い、笑顔

で交流する選手たちの姿も閉会式の見どころ

の一つです。また、次回開催都市への引き継

ぎセレモニーも予定されており、新たなオリ

ンピックへの期待が高まります。大会期間中

に生まれた数々のドラマを振り返りながら、

感動のフィナーレを迎えます。

シェア

ヨット教室物語・第14話

佐藤麻美子の所属は総務部で、営業部に配属

となった隆とは別の部署になった。

「インターネット上に、こんなサイトがあっ

たら便利だろうな」

今井隆は、その会社で働いているときに思い

ついたサイトを具現化してみた。

「なかなか良い感じじゃないか」

サイトなんて一度も作ったことがない、プロ

グラミングのやり方なんて全くわからなかっ

たが、わからないことは検索しながら見よう

見まねで作り上げた。

シェア

ヨット教室物語・第13話

今井隆は、佐藤麻美子に薦められたその会社

を受けてみた。すると、その会社に受かって

内定をもらうことができた。

「ありがとう、受かったよ!麻美子も、この

会社に就職するんだろう」

「え、そうね・・」

佐藤麻美子は、実はその会社には行くつもり

はなくて、別の内定をもらった会社へ行くつ

もりでいたのだが、今井隆にそう聞かれて、

思わず頷いてしまい、結局その会社へ隆と一

緒に入社することになってしまった。

シェア

ヨット教室物語・第12話

今井隆は、大学の就職活動中のとき、なかな

か内定を取れず、就職先が見つからなくて悩

んでいた。

もうほとんどの同級生たちは、会社から内定

の通知をもらっていた時期だった。

もちろん、佐藤麻美子も、就職試験を受けた

会社から既にいくつか内定をもらっていた。

そんな中の1社に、まだ新卒の求人を募集し

ている会社があった。

「ね、この会社を受けてみたら」

佐藤麻美子は、今井隆にその会社を薦めた。

シェア

ヨット教室物語・第11話

佐藤麻美子は、特にヨットに興味があるわけ

ではなかった。

大学時代からの同級生であった今井隆に、自

分のヨットがやっと横浜のマリーナに輸入さ

れてきたから一緒に見に行こうと誘われてつ

いてきたのだった。

「私じゃ役に立たないよ。っていうかこのヨ

ットの中で暮らせるんじゃないの」

「うん、暮らそうと思えば暮らせるよ、世界

中どこでも行けるし」

今井隆は、佐藤麻美子に答えた。

シェア

ヨット教室物語・第10話

「私は、今日はたまたま隆のヨットがどんな

ヨットかなと思って、見に来ただけのことで

普段は別にヨットなんて乗りに来ないけど」

佐藤麻美子は、今井隆にそう返事した。

「え、毎週一緒に乗ろうよ」

「隆は、仲間と乗るんじゃないの」

「仲間もだけど、麻美子も一緒でいいよね」

そう答えていた佐藤麻美子だったが、まさか

これから先ずっと毎週末のように、今井隆の

趣味のヨットに付き合わされることになろう

とは思ってもいなかった。

シェア

ヨット教室物語・第9話

普段から全くおしゃれなどしていない無頓着

な今井隆が、これを機会に、鏡台でメイクと

かして、少しは、おしゃれに目覚めてくれる

のかなと佐藤麻美子は思っていた。

「だから、俺は別におしゃれなんかしないけ

ど、麻美子はクルージングに行った時に、メ

イクできる鏡台とか必要だろう?」

今井隆は、佐藤麻美子に聞いた。

「私は、このヨットでクルージングなんかに

行かないけど」

麻美子は、隆に答えた。

シェア

ヨット教室物語・第8話

「トイレは、後ろ側のこっちにも付いている

んだよ」

今井隆は、船の後ろの方の部屋に入って、そ

っちの部屋にあるトイレも佐藤麻美子に見せ

た。

「鏡台まで付いているじゃないの」

佐藤麻美子は、後部キャビンに入ると、ベッ

ドの横に付いている鏡台に気づいた。

「隆が、メイクとかおしゃれするの?」

佐藤麻美子は、今井隆に聞いた。

「別に、俺がするわけじゃないよ」

シェア

ヨット教室物語・第7話

「麻美子が得意の料理を何でもここで作るこ

とができるよ」

「私、別に料理は得意じゃないけどね」

今井隆は、パイロットハウスの一段下に下が

った所にある台所を佐藤麻美子に見せた。

「こっちにはトイレも付いているから、海で

トイレへ行きたくなっても大丈夫」

今井隆は、船の前方に付いているトイレルー

ムを佐藤麻美子に見せた。

「ちゃんと水洗なのね」

「手でポンプ押さないとならないけどね」

シェア

ヨット教室物語・第6話

ナウティキャット33には、デッキ中央部に

パイロットハウスと呼ばれる四方を窓で囲ま

れている部屋があって、船内に操船用のステ

アリングが付いていて、中でも操船できるよ

うになっていた。

その四方に付いている窓の両サイドの一部が

扉になっていて、その扉をガラガラと開くと

船内に入室できるように構成されていた。

その船内へ入ってみると、

「ほら、ギャレーっていうんだけど、台所も

ちゃんと付いているんだよ」

シェア

ヨット教室物語・第5話

今井隆は、ヨットのデッキ上、中央付近に付

いているパイロットハウスの両サイドにある

扉を開くと、そこから船内に入った。ちなみ

に、今井隆の新しいヨットの周りに保管され

ているヨットの殆どが、デッキ上の床に扉を

スライドさせて開く入り口が付いていて、そ

こから船内に入れるようになっていた。

今井隆のヨットは、フィンランド製のナウテ

ィキャット造船所で建造されたヨットで、艇

種を「ナウティキャット33」という33フ

ィートのヨットモデルだった。

シェア

ヨット教室物語・第4話

佐藤麻美子は、今井隆が立てかけた脚立を普

通に登ると、デッキに付いているライフライ

ンを飛び越えて今井隆のヨットに上がった。

「普通に上がれるじゃん」

「ズボンだし上がれるわよ。スカートなんて

本当小さい時しか一度もはいたことないし」

「そういえばそうだよな。麻美子は色気ない

ものな、俺も麻美子がスカートはいてるの見

たことなかったわ」

今井隆は、佐藤麻美子に答えた。

「早く中に入ろう」

シェア

ヨット教室物語・第3話

佐藤麻美子は。キールの形なんかよりも、寒

さで早く暖かいところに入りたかった。

「中に入ってみるか?」

「ええ、寒いから中に入ろう」

佐藤麻美子は、今井隆の言葉に嬉しそうに頷

いていた。

佐藤麻美子は、今井隆の言う中とは、マリー

ナの建物の中のことだと思っていた。が、今

井隆は、自分のフィンランドで出来上がった

ばかりのヨットの船体に、脚立を立てかける

と脚立を登り始めた。

シェア

ヨット教室物語・第2話

今井隆自身は、オーダーから半年以上待って

ようやくフィンランドから日本へ到着した自

分のマイボートに嬉しくて興奮しているため

寒さはあまり感じていなかった。

「キールが、これだけ長いだろう。うちのヨ

ットのキールは、ロングキールっていうんだ

よ。長期航海に向いているんだ」

今井隆は、自分のヨットのキールを一生懸命

に佐藤麻美子へ説明していたが、佐藤麻美子

の方は、キールがどんな形していようが、ど

うでも良かった。

シェア

ヨット教室物語・第1話

今井隆は、横浜のマリーナに上架された念願

のマイボートの姿に感動していた。

「これが、フィンランドの造船所で建造した

という隆のヨットなの?」

佐藤麻美子は、横に立っている隆に声をかけ

た。隆は、黙って麻美子に頷いた。

「寒いよ」

佐藤麻美子は、今井隆に言った。

冬の横浜のマリーナは、海際にあって海風も

吹いているし、かなり冷たく寒かった。

「ね、クラブハウスに戻らない」

シェア