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ニューヨークピュアラブストーリー・第二十五話

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「良明、ゆみちゃんのこと好きなんだろう」

英樹は、ゆみとずっと手をつないでいる良明

にジェラシーを感じていた。

「おまえも、ゆみちゃん好きなんだよな」

英樹は、ジェラシーで何度も繰り返した。

「一緒のクラスにいて好きになったんだな」

良明は、特にゆみの事は何とも思っていない

のに、英樹があんまり好きとか繰り返すので

手をつながれていることが恥ずかしくなって

ゆみの手を振りほどいた。

「あ、落ちた!」

良明が、ゆみの手を振りほどこうと、自分の

腕を振ると、その手が、ゆみの長い髪に当た

って、ゆみがその日付けていた猫のバレッタ

が床に落ちてしまった。

「落ちる!」

バレッタは、床に落ち、階段を転がった。

英樹が慌てて、落ちたゆみのバレッタを追い

かけ、階段を駆け降りた。階段の下で落ちた

バレッタを拾い上げると、割れていた。

「壊れてるじゃん」

猫のバレッタは、髪を止めるクリップ部分が

外れ、猫のフィギャアが半分に割れていた。

「ああ、壊れてしまった」

英樹は、ゆみに手渡しながら言った。ゆみは

少し寂しそうにバレッタを見た。

「良明が壊した、良明が壊した」

英樹は、良明のことを責めていた。

「良明のお母さんに言った方が良いよ」

英樹は、ゆみに進言した。

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