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ニューヨークピュアラブストーリー・第三十九話

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良明のお母さんに開けてもいいと言われたの

で、ゆみは良明のお弁当箱の蓋を開けた。

「美味しそうなお弁当!」

ゆみが、いつも持っていっているサンドウィ

ッチのお弁当と違って、お米におかず、お肉

に卵焼きも入ったジャパニーズスタイルのお

弁当だった。

「すごく豪華なお弁当だな」

「うん、とても美味しそうなお弁当!」

ゆみは、良明の方を振り向いて声をかけた。

「このお弁当、学校のランチタイムの時に、

ゆみと一緒に食べなかったのか?」

隆は、ゆみに聞いた。

「あたしの日本語が通じないから、良明君が

いつお弁当食べるのかわからなかったの」

ゆみは、悲しそうに隆へ答えた。

「え、そんなバカな事はないだろう。いくら

ゆみの日本語が通じなくても、周りの生徒が

皆、ごはん食べてたら、食べるだろうが」

隆は、ゆみに聞き返した。

「ううん、食べられないのよ」

良明の母は、隆に打ち明けた。

「こっち、ニューヨークに来てからは、毎日

学校にお弁当を持っていき、空っぽのお弁当

箱を持って帰って来るから、やっと食べられ

るようになったと思っていたんだけど、やっ

ぱり食べていなかったのね」

良明の母は、困ったものだという表情で、隆

に、自分の息子のことを話した。

「俺なら、昼抜きなんて耐えられませんよ」

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