良明は、英樹や椎名たち日本人とは、大きな
声で元気に元気にお喋りしていたが、ゆみが
側に行くと、いつもクラスで会っている良明
に戻って、何も話せなくなってしまった。
「お弁当は食べた?」
良明が、自分とはお話してくれないので、ゆ
みは治の所に行って、治に聞いた。
「食べてますよ」
バスケットのおにぎりやおかずを、日本人チ
ームの子達は皆、既に食べ終わっていた。
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良明は、英樹や椎名たち日本人とは、大きな
声で元気に元気にお喋りしていたが、ゆみが
側に行くと、いつもクラスで会っている良明
に戻って、何も話せなくなってしまった。
「お弁当は食べた?」
良明が、自分とはお話してくれないので、ゆ
みは治の所に行って、治に聞いた。
「食べてますよ」
バスケットのおにぎりやおかずを、日本人チ
ームの子達は皆、既に食べ終わっていた。
「治、これを良明君に渡してあげてほしい」
ゆみは、作ってきたお弁当箱に入った弁当を
治に手渡しながら、お願いしていた。
「なんで?ゆみちゃんが自分で渡したら」
「あたしだとお話もしてくれないし」
ゆみは、少し寂しそうに治へお願いした。
「これ、ゆみちゃんが作ってきたんだって」
治は、ゆみのお弁当箱を、ゆみに代わって、
良明の所に持っていって手渡した。
良明は、治からお弁当箱を受け取った。
「食べないの?」
治は、ゆみの弁当を受け取った良明が、食べ
ずに、ずっと膝に抱えたままなので、良明に
聞いてみた。
「いま野球してるから、後で食べるよ」
「皆、野球しながら食べているんだけど」
治が、良明に言うと、良明は、なるだけ自分
が食べている姿を、ゆみの方から見えないよ
うに、逆向きに座って、食べ始めた。
「なんで、そっち向いて食べているの?」
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