ニューヨークピュアラブストーリー・第七話 #ニューヨークピュアラブストーリー

「由香って私のこと？」

岡島さんの次女が隆に聞いた。

「違う違う、俺の高校の時の同級生」

隆は、岡島さんの次女である由香に答えた。

「あいつ、何でそう呼ぶんだろうな」

隆も、そう聞かれて不思議に思っていた。な

ぜか、妹のゆみはチャットで由香と話すとき

由香のことをお母さんと呼んでいた。

「隆さんの彼女も由香さんっていうんだ」

「別に彼女ではないよ」と隆は照れていた。

「ゆみちゃん元気？」

日本に帰国した由香は、頻繁によく隆とチャ

ットするようになっていた。

始めのうちのチャットは、ゆみがまだ小さか

ったこともあり、ベッドのゆみの寝顔を眺め

ながら、隆と会話していた。

ゆみが少し大きくなって、話せるようになっ

てくると、隆との会話は減っていき、直接ゆ

みと学校であったことなどを会話するように

なっていた。

「ゆみちゃん、今度の進級で３年じゃなく５

年生に進級できるんですってよ」

由香は、隆に自慢そうに報告した。

「え、そうなの？」

こんな感じで、ゆみの学校のことを本人から

でなく、由香から聞くことも多かった。

「何で、俺より先に由香に話すかな」

隆が由香に言うと、

「ひがまない、ひがまない」

と由香は嬉しそうに答えていた。