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ニューヨークピュアラブストーリー・第五十二話

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ゆみは、由香お母さんが日本で働いている会

社の子会社の社長になるとチャットで聞いて

お母さんをますます尊敬していた。

「ニューヨークに帰って来れないよね」

「寂しくさせてごめんね」

由香は、ゆみに画面越しに謝った。

「ううん。お母さんがニューヨークに来れな

いから、あたしがいつか日本に行くの」

ゆみは、由香お母さんに宣言した。

由香の会社は、大型トラックを数百台所有し

日本国内の物流を担う従業員180名ぐらい

の物流会社だった。

「社長か、すごいな」

夜、ゆみが寝た後に、由香とチャットしてい

て、社長になった事を聞いた隆が言った。

「別にすごくはないよ」

「忙しくて、こっちに来れないな」

「うん。そしたら、私がニューヨーク行けな

いなら、ゆみがいつか日本に行くって言って

くれたのよ」

由香は、社長になれたことよりも、もっと嬉

しそうに隆へ報告していた。

ゆみは、2年生の時、兄にニューヨークから

ワシントンDCまで飛行機で旅行した事があ

った。30分ぐらいの飛行だったが、具合が

悪くなって大変だったのだ。

「ゆみが日本に行くって?ゆみは、長期間の

飛行ができないよ」

「身体が弱いからでしょう。そんなことは、

ゆみから聞いてるし、私も知ってるわよ」

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