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ニューヨークピュアラブストーリー・第五十話

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ゆみが、良明と一緒に、次の授業がある音楽

教室に移動していると、ジェフと出会った。

「ハーイ、ユミ」

ゆみは、ジェフに声を掛けられた。ジェフは

劣等生クラスの生徒で、悪いことも多くして

いるので、なるだけ近寄らないようにはして

いるのだが、向こうから声を掛けられること

も多く、仕方なく返事を返していた。

「ハーイ」

ジェフと一緒に、樺村もいた。

「ハオバウトネクストサンデー?」

「ネクストサンデー、ウィハブベースボー」

ジェフと樺村たちは、週末に公園で野球の試

合をするらしく、応援に来ないかと、ゆみの

事を観戦に来いと誘っていた。

「彼もジャパンチームで参加するんだろう」

ジェフが、ゆみが手を引いていた良明の方を

指差して、ゆみに言った。

「そうなの?」

ゆみは、良明の方を見た。

「野球するの?」

ゆみは、良明に日本語で質問したが、相変わ

らず、良明は、黙ったままだった。

「それじゃ、あたしはクラスメートだし、良

明君のことを応援しに行こうかな」

ゆみは、ジェフたちに英語で答えた。

「ついでに俺たちの応援にも来てよ」

明るい性格で、いつも笑顔でいるゆみは、学

校でけっこう人気があった。

「良明のついでで良いから見にきてよ」

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