隆は、ヒデキから受け取ったバレッタを自分

のズボンのポケットにしまうと、ゆみの方を

向いて聞いた。

「ごめんなさい」

ゆみは、兄に謝った。

だから、あんなバレッタ1個で、わざわざ来

たくなかったのだ。兄に知られたら、ぜった

いに怒られるとわかっていたのに。

「ゆみ、おまえは、こんなものが壊される度

に、わざわざ学校の友達の家まで押しかけて

お友達のお母さんに言いつけているのか?」