中古車輸出・第91話

「なんか面倒くさいな」

ゆみは、プロフォーマインボイスに、車の金

額とドイツまでの船賃、輸送料を記載してか

ら、送金先である会社の銀行口座をスイフト

コード付きで記載した。

「もう少し簡単に作成できたら良いのにな」

ゆみは、この時のプロフォーマインボイスが

クラウド上で金額とかを記載するだけで作成

できたら便利なのにと思っていたので、Ch

eapVehicleLandでは、クラウ

ド上で作成できるようにしました。

中古車輸出・第92話

当時は、シャランからもらったワードで作成

されたプロフォーマインボイスを使用するし

かありませんでした。

現在では、クラウド上で作成できるプロフォ

ーマインボイスを開発、導入しました。

なので、これから中古車輸出業を始める方に

とっては、チープビーグルランド上でプロフ

ォーマインボイスを作成できるので、便利で

楽になったと思われます。

チープビーグルランド上のプロフォーマイン

ボイス作成システムを利用しましょう。

中古車輸出・第93話

「どなたかしら?大きな金額の入金があった

んだけど」

会社の経理から会社の口座に入金があった

ことを営業担当者たちに告げられた。

「そんな金額は覚えがない」

どの営業担当者たちも、経理担当のいう金額

には、心当たりがなかった。

「ね、ゆみちゃんじゃないの?」

シャランが、ゆみに聞いた。

「知らない」

ゆみは、シャランに答えた。

中古車輸出・第94話

シャランは、ゆみがドイツの海外バイヤーに

作ったプロフォーマインボイスを確認した。

「ゆみちゃんじゃないの!」

シャランは、ゆみに大声で伝えた。

「え、私じゃないよ」

「ほら、プロフォーマインボイスの金額を見

てごらんよ」

シャランは、ゆみに見せた。

「これは、計算したら大体160万かなって

計算してあげただけよ」

「だから今朝、160万入金があったの!」

中古車輸出・第95話

「もしかして、私が車の注文取れたの?」

「そうよ!ゆみちゃんの売上げよ」

シャランは少し興奮して、ゆみに言った。

「え、そうなの?どうしよう?どうしたら良

いのかな?」

ゆみの方は、少し困惑していた。

「ゆみ!初注文じゃないか!」

それを聞いて、社長も興奮したような大きな

声で、社長室から飛び出てきた。

「やったな、初注文!」

社長が、ゆみのことを喜んでくれた。

中古車輸出・第96話

「さあ、売上げ報告会議を始めるぞ」

部長が、会社の皆に声をかけた。

今日は月末、月の最後の日なので、毎月、各

自の売上げを報告する報告会議の日だった。

「よし、シャランから発表するか」

「今月は170万で、粗利が40万ぐらいで

した。もう少しいくかとも、思ったんですけ

ど、少し足りなかったです」

部長に言われて、シャランがまず最初に、自

分の今月の売上げ金額とおおよその粗利を報

告していた。

中古車輸出・第97話

シャランに続いて、営業担当者たちが順番に

自分の売上げを報告していく。

輸出部門の営業担当者たちの報告が終わると

続いて育成部門の担当者たちが売上を報告し

ていた。育成部門の売上げとは、オンライン

通信教育の新規受講者、参加者たちの数を報

告することだった。

オンライン通信教育は、ウェブから受講の申

し込みができて、その際に受講料を収める。

この受講料が、育成部門担当者たちの売上げ

としてカウントされるのだった。

中古車輸出・第98話

「次、今井も報告あるだろう」

全員の報告が終わった後で、社長がゆみに声

をかけた。

「あ、はい」

ゆみは、社長に返事した。

「今月は、1名ホームページ作りました」

「ああ、ホームページの制作な」

社長は言った。

「その売上げは、どうなっている?」

「さっきの売上げにもう入っています」

育成部門担当者が、社長に答えた。

中古車輸出・第99話

「ホームページの制作は、もう通信教育の売

上げにしっかり入っているってさ」

社長は、ゆみに言った。

オンライン通信教育に申し込んだ人のホーム

ページ作成は、本体の受講料とは別にオプシ

ョンで制作料金を頂いていた。

「ホームページ制作じゃなくて、別におまえ

の売上ががあるだろう」

「私?」

「あるだろう?」

社長が、再度ゆみに聞いた。

中古車輸出・第100話

「ドイツの海外バイヤーさんのこと?」

「そう!」

「だって、1台しか売れてないよ」

社長が、ゆみに頷いた。

「その売上げと粗利を皆の前で報告しろよ」

社長が命じた。

「え、何をどう報告したらいいの?」

ゆみは、報告する内容がわからずにいた。

「ポルシェだろう?ポルシェとドイツまでの

船賃でいくらもらったんだ?」

「え、180万」

中古車輸出・第101話

「うん。それで粗利はどのぐらいだ?」

「粗利?よくわからない」

ゆみが言うと、会社の経理担当が代わりに電

卓で計算し、報告してくれた。

「55万ですかね」

「1台だけで55万」

「1台で55万っていうのは、けっこう良い

取引になってくれたな」

社長も褒めてくれた。

「私、なんか見積りで計算間違いしたかな」

ゆみは、不安そうに社長へ答えた。

中古車輸出・第102話

「今月からは、月の売上げを報告した後で、

その総括と来月の目標を言うようにしよう」

社長は、皆に提案した。

「まず、今井から来月の目標は?」

ゆみが返事に困っていると、社長が目標を決

めてくれてしまった。

「今月55万だったから倍、流石に倍は難し

いか、それじゃ80万にしよう」

「はい」

ゆみは、いきなり80万と言われても、多い

のか少ないのか全然ピンときていなかった。

中古車輸出・第103話

「次はシャラン」

社長がシャランのことを指した。

「そうね。今、スリランカの近くのモルジブ

島のバイヤーを進めているんだけど、何人か

のバイヤーとは、話が進み始めたので、それ

を達成しようかなと」

「わかった。それで来月の目標値は?」

「そうね、70万ぐらいで」

「お前、ゆみより車の輸出は先輩だろう。ゆ

みが80万なのに、ゆみより下なのか」

「うーん、90で。いや80万にしたい」

中古車輸出・第104話

「それじゃ、シャランは85万にしなさい」

社長は、シャランに言った。

全営業担当者の来月の目標金額が決まった。

この目標金額を目指して、各自で来月からの

仕事を頑張っていくことになる。

「私、オファーメルーの海外バイヤーがちゃ

んとしたバイヤーだってことがわかれば、も

う中古車輸出はしなくても良いんだけど」

「そうだよね」

シャランは、ゆみに頷いていたが、部長は否

定した。

中古車輸出・第105話

「いや、1回注文が取れたぐらいで、皆がち

ゃんとしたバイヤーとわかるわけないよ」

「私も、またドイツ以外にも、新しいバイヤ

ーから注文取るのね」

ゆみは、部長とシャランに答えた。

「でも、その前にまずドイツのポルシェを仕

入れて、車を輸出してあげてちょうだい」

ゆみは、経理担当である社長の奥さんから指

示されたのだった。

「ね、シャラン。ポルシェ仕入れてくれる」

ゆみは、シャランにお願いした。

中古車輸出・第106話

シャランは、ゆみに言われて中古車オークシ

ョン会場のサイトを覗きこむ。

「シャランは、ポルシェの仕入れは、やらな

くて良いぞ」

部長と社長が、シャランに命じた。

「ドイツの海外バイヤーは、ゆみが取ってき

た仕事だろう」

社長は、ゆみに言った。

「ゆみが、ポルシェの仕入れからドイツまで

の船積み、最後まで自分でやりなさい」

ゆみは、社長に命じられたのだった。

中古車輸出・第107話

ゆみは、中古車オークション会場のサイトに

ログインして、ポルシェを探すのだった。

探したポルシェをドイツの海外バイヤーに確

認してもらい、OKの出たポルシェに入札し

落札を試みるのだ。

「なんか、これちょっと押してみたかった」

中古車オークション会場のサイトにログイン

すると、いろいろ出品されている車の真下に

ある入札ボタンを眺めて、ゆみは思った。

このボタンって、ちょうど良い場所にあって

押してみたくなるのよね。

中古車輸出・第108話

「このポルシェから入札してみるか」

ゆみは、まず1台目に入札してみた。

「このポルシェが落札できたら良いのにな」

ゆみは、最初に入札してみたポルシェの入札

状況を確認しながら考えていた。

このポルシェが、ドイツの海外バイヤーが1

番気に入ってくれていた車だった。

「あー、入札されてしまった」

中古車オークション会場のサイトは、リアル

タイムで入札状況を確認できる。

「また入札しなきゃ」

中古車輸出・第109話

ゆみの入札金額より多い入札があったので、

ゆみも少しだけ自分の入札金額を上げた。

「これで落札できるかな」

ゆみは、状況を確認していた。

「いけそうな気がする」

ゆみは、一仕事を終えた顔で、中古車オーク

ション会場のアカウント情報が入っているパ

ソコンから自分の席に戻って来た。

「落札できたの?」

戻ってくる途中、経理担当に聞かれて、ゆみ

は、うんと頷いた。

中古車輸出・第110話

「落札できたのだったら、ちゃんと落札した

ことを報告してくれないと」

経理担当は、ゆみの頭をポンと撫でながら言

った。そのままファックス機を確認しに行っ

て、オークション会場から届いていた落札通

知を持って、戻って来た。

「落札したら、すぐにオークション会場に落

札金額を振り込まないと車を仕入れられなく

なってしまうのよ。次からは落札したらすぐ

教えてちょうだい」

経理担当は、ゆみに説明した。

中古車輸出・第111話

経理担当は、ゆみに説明した。

「シャラン、静岡会場だから、ゆみちゃんと

一緒に車の陸送手続きを手配しておいてちょ

うだい」

「陸送先は横浜港で良いですか」

シャランは、ゆみを自分の席に呼ぶと、ゆみ

が落札したポルシェをオークション会場から

横浜港へ運ぶ陸送の手続きをした。

ゆみは、シャランが陸送の手続きしてくれる

のをただ眺めていた。

「シャラン、仕事が早いのね」

中古車輸出・第112話

「陸送手続きは終わりました。船のブッキン

グもしますか?」

シャランは、経理担当に確認した。

「お願い、行き先はドイツのブレマハーベン

港だからアマカップに頼んで」

シャランは、アマカップジャパン、ヨーロッ

パ航路の自動車専用船に連絡を入れて、ポル

シェをドイツまで輸送する船のブッキング予

約をした。

「これでドイツまで運んでもらえるのね」

ゆみは、シャランに聞いた。

中古車輸出・第113話

ゆみは何もせずに、シャランに船の手配全部

をやってもらってしまっていた。

「次からは、ゆみがやるんだからね」

シャランは、ゆみに言った。

「え、無理」

「無理じゃないのよ」

「覚えられないもの」

ゆみが言った。

「なんでよ、まず陸送の手続きをして、次に

船のブッキングをするだけでしょう」

シャランは、ゆみに言った。

中古車輸出・第114話

「じゃ、私は自分の仕事に戻ってもいい?」

ゆみは、シャランに聞いた。

「だめよ、まだ、車を港に移動するように手

続きできて、船のブッキング予約ができただ

けなんだから」

シャランは、話を続けた。

「これから輸出の手続きもしなくちゃ」

シャランは、ゆみに言った。

「行政書士さんに依頼して、ポルシェの車検

証を輸出抹消手続きするのよ」

と、ゆみに伝えた。

中古車輸出・第115話

「これって、ゆみちゃん担当なのだから、ゆ

みちゃんの仕事なのよ」

シャランは、ゆみに命じた。

「今回は、私が行政書士に依頼するけど」

シャランは、ゆみに説明した。

「次からは、ゆみちゃんが自分で行政書士に

電話して、輸出抹消お願いしますって依頼す

るのよ」

シャランは、ゆみに命じた。

「お願いすれば、あとはぜんぶ行政書士が全

ての手続きをやってくれるの?」

中古車輸出・第116話

「うん、手続き終わったら、それを船の会社

今回はアマカップにも知らせてあげるの」

シャランは、自分の手を動かしながら、ゆみ

にも説明していた。

「はい、今日のところはここまでかな」

シャランは、ゆみに言った。

「後は、書類の手続きが終わったり、車が港

へ陸送終わったりしてから、その都度、一緒

に業務を進めていきましょう」

「今日は、ここまで?」

「そうね」

中古車輸出・第117話

「車の注文取ったら終わりじゃないからね、

相手の海外バイヤーのところに、ちゃんと車

を届けるまでが私たちの仕事よ」

シャランは、ゆみに説明した。

「はい!わかりました、シャラン先輩」

ゆみは、シャランにお辞儀をした。

「それじゃ、ゆみちゃんも海外バイヤーの返

信の続きをやっていいわよ」

「はい、シャラン。私さ、海外バイヤーから

の返事の数が増えてるみたいなの」

「それは良かったね」

中古車輸出・第118話

シャランは、ゆみに答えた。

シャランはシャランで、自分の海外バイヤー

を相手にしていて、ゆみの海外バイヤーのこ

となど相手にしている暇も無さそうだった。

ゆみは、自分の海外バイヤーへの返信に集中

するしかなかった。

「そうなんだ、ミャンマーで工事現場で使う

ミキサー車がほしいのね」

ゆみは、ミャンマーからの海外バイヤーのメ

ールを確認していた。

「ミキサー車は、いっぱいあるよ」

中古車輸出・第119話

ゆみは、オークション会場のサイトにログイ

ンすると、ミキサー車を検索してみる。

けっこう、いろいろなミキサー車が出品され

ていた。

ゆみは、個人的にタマゴの形をしたタンク部

分にEGGと書かれているミキサー車が可愛

くて好きだった。

「彼の予算に、はまるミキサー車で何か良い

ものはあるだろうか」

ゆみは、オークション会場サイト上でいくつ

か良さそうなミキサー車を選んだ。

中古車輸出・第120話

それらの情報を写真と共に、ミャンマーの海

外バイヤーへ返信してあげた。

「そしたら、ミャンマーは、お返事が来るま

で待っていればいいから」

ゆみは、次のメールを開いた。

「次は、アフリカの方ね」

ゆみは、まるで自分のメールボックスに入っ

ている海外バイヤーたちが、歯医者の待合室

で診察の順番待ちしているように、いや銀行

で受付の順番待ちしているように見立てて、

メールを順番に対応していた。