隆の車は、BMWのブルーの2人乗りのスポ
ーツカーだった。マリーナで愛艇のラッコと
並べて停めた時に、なんとなくかっこ良くマ
ッチするのではないかと思って、このスポー
ツカーを選択したのだった。
「なんで、こんな車を買ったの?」
麻美子は、助手席で隆に聞いた。
「助手席以外、誰も乗れないじゃない」
「それが良いんじゃないか」
隆は、麻美子に答えた。
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隆の車は、BMWのブルーの2人乗りのスポ
ーツカーだった。マリーナで愛艇のラッコと
並べて停めた時に、なんとなくかっこ良くマ
ッチするのではないかと思って、このスポー
ツカーを選択したのだった。
「なんで、こんな車を買ったの?」
麻美子は、助手席で隆に聞いた。
「助手席以外、誰も乗れないじゃない」
「それが良いんじゃないか」
隆は、麻美子に答えた。
「可愛い女の子と2人乗って」
「乗ってくれる可愛い女の子がいるんだ」
「今はいないけど」
隆は、麻美子に答えた。
「車があれば、出来るかもしれないだろう」
「浅はかね」
麻美子は、運転する隆の頭を小突いた。
「麻美子は、車を買わないの?」
麻美子は、父のサンフランシスコの会社でも
車を運転できるように国際免許も持っていて
隆よりも車の運転は得意だった。
「この車を一緒に買い替えようか」
「この車を?」
「うん。もっとヨットのメンバー皆が乗れる
ような大きい車に買い替えようよ」
そして、エスティマという中古の大きなマイ
クロバスに買い替えることになった。
「デカいな、俺は運転しづらいな」
麻美子に比べて、あまり車の運転が得意では
ない隆は、納車のエスティマを見て呟いた。
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