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クルージング教室物語・第十三話

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ボバーの松浦さんが呼ばれて、ボバーに振り

分けられた生徒さんたちと一緒に、自分のヨ

ットへと移動して行ってしまった。

「では、ボバーへ案内します」

うちのラッコにも、何人かの生徒さんが振り

分けられるのだろうと、松浦に生徒が振分け

られるのを見て、麻美子は思った。

この子が、うちのヨットに振り分けられると

嬉しいなと、麻美子のすぐ前の席に座ってい

る加代って女の子を眺めていた。

「次、ラッコさん」

ようやく、ラッコの艇が呼ばれた。

「はーい」

麻美子は、ロープワークで仲良くなった加代

と繋いでいた手を離して、教室の前に出た。

「それでは、ラッコさんの生徒さんは」

マリーナの職員が、ラッコに振り分けられた

生徒の名前を読み上げていく。

「はい」

呼ばれた生徒が返事して、教室の前に出た。

ラッコには、5名の生徒が振り分けられた。

「山崎加代さん」

マリーナ職員が名前を呼んで、5人目の生徒

として呼ばれたのは、先ほど麻美子がロープ

ワークを教えてあげていた加代だった。

「あら」

麻美子は、加代が教室の前にやってきたので

この子が一緒に、うちのヨットに乗れるのか

と嬉しかった。

「あ、お姉さん」

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