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クルージング教室物語・第十四話

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「以上5名です」

マリーナの職員に言われて、麻美子は振り分

けられた5名の生徒たちを連れて、ラッコが

保管されている船台のところに案内する。

麻美子は、自分がロープワークを教えた加代

が、その中にいるのは嬉しかったが、加代だ

け贔屓したら、他の生徒さんに申し訳ないと

思ったので、平静を保っていた。しかし、加

代の方は、先ほど優しく教えてくれたお姉さ

んと一緒になれた嬉しさを表に出していた。

「これが、うちのヨットです」

麻美子は、陸上で船台の上に乗せられている

ヨットの前に行くと、皆に案内した。

「あのキャタツで、上に登りましょう」

麻美子は、ヨットに立て掛けられているキャ

タツを指差して、皆に言った。

「ちょっと登りにくいかな」

麻美子は、ヨットに立て掛けられているキャ

タツを押さえながら、皆に言った。

「上に、船内に、うちの船長がいるからね」

「初めてだと、ちょっと登るの難しいかな」

麻美子は、生徒たちが全員女性だし、長いキ

ャタツをよじ登って、さらにキャタツの上で

デッキの周りを囲ったライフラインを跨いで

船内に入るのは難しいかなと思っていた。

「難しかったら、上がるのはやめますか」

麻美子がそう言おうと思った時、そんな心配

する必要もなく、加代が小さな体でスルスル

とキャタツを登って、デッキに上がってしま

っていた。他の女性たちも続いた。

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