「あんた、もう出かけるの?ゆみがまだ部屋

にいるじゃないの」

「お母さんが連れてきてよ」

祥恵は、もう中学生なんだし母親が入学式に

いちいちついて来なくてもよいと言ったのだ

が、母親は、ゆみの晴れ姿を見に行くのだと

言い張っていたのだった。

「行ってきまーす!」

祥恵は一人で出かけてしまった。

「行ってらしゃい」

母親は、姉の出かける姿を見送っていた。