船内は特に暖房がかかっているわけではない

のだが、冷たい海からの風が入ってこないお

かげで暖かかった。

「あ、暖かい」

麻美子は、キャビンの中に入ると、思わず叫

んでしまっていた。

「本当、中は暖かいな」

隆が完成した自分のヨットを見に行こうとい

うから、ついてきたものの冬の海の岸壁は寒

くてたまらなかったのだった。

「コーヒーでも入れようか」

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