「速かったですね」

健ちゃんは、自分の目の前の席でお弁当を食

べている愛菜に話しかけた。

「え、そうね」

愛菜は、健ちゃんにヨットレースのことを言

われて、嬉しそうに答えた。

「ずっと、1番先頭を走っていたのに、ぜん

ぜん気づかなかったですよ」

「え、先頭を走っていたの?」

愛菜は、健ちゃんに聞き返した。