漁港の入り口から出ると、昨日散歩した街の

中心街とは別方向に歩き出した。

沿岸沿いの道を島の上の方に向かって、のん

びりと歩いていく。

「なんか、水たまりがあるよ」

登り坂を上がっていくと、岩場に囲まれたと

ころに水が溜まっていた。

「天然の温泉だよ」

隆は、瑠璃子に答えた。

「温泉なんかあるの?」