「あ、これこれ」

ゆみは、自分がいつも乗っている赤い小さな

ベンツのマニュアルを手にしていた。

「あら、そのマニュアル探していたの?」

「あ、違った。前にマラウィに古いバスを送

ってあげたじゃない」

「ぜんぜん違う車じゃないの」

経理担当は、ゆみの手にしているマニュアル

を書棚に返しながら、日野のバスのマニュア

ルを探した。