「お姉ちゃん、ちょっと待ってよ」

ゆみは、玄関先で急いで靴を履きながら、前

を行く姉に声をかけた。

「ゆみ、道がわからない間だけだからね」

祥恵は妹に返事をした。

今日は、ニューヨークから日本に帰国してき

て、初めて姉と同じ武蔵野の学校に通う日だ

った。姉は、最初の間のまだ通学路がよくわ

からない間だけ妹と一緒に通って、その後は

ゆみとは別々に学校へ通うものだとばかり思

っていたのだった。