「松浦さんのところも、生徒さん取られるの

ですか?」

麻美子は、この冬の間ずっとヨットへ乗りに

来ていて、すっかり顔見知りになってしまっ

たウララの松浦オーナーに話しかけた。

「うちのヨットは、若い男性クルーがいない

と走らせられないヨットだから」

ウララは、隆の乗っているラッコのヨットと

は、まるっきり違うタイプのヨットで、ヨッ

トレースで速く走ることだけに特化して造ら

れているヨットだった。