「そんなこと言われても、まだ風が吹いてき

ているのかどうかなんてわからないよね」

麻美子が、香代に聞いた。

「風が吹いてきてたし、ジブセイルは出し

たかったんだけど、ラットを握っていて手

が空いてなかったから出せなかったの」

香代が、麻美子よりもしっかり風や海況を的

確に読みながら、答えていた。

「そういう時は、こっちでヒマそうに乗って

いる麻美子と雪がいるんだろう」