隆がそれぞれのセイルを上げるため、セイル

に付いているロープを引っ張ったり出したり

して調整すると、セイルが上がり風を受けて

ヨットは走り出した。

「うわ、ヨットが走ってる」

「エンジンでなく風だけで走ってるんだぞ」

生まれて初めてヨットに乗る麻美子には、セ

イルをどう出したり引っ張ったりすれば、ヨ

ットが走り出すのか全くわからなかった。

ただ、隆がセイルを操作しているのを黙って

眺めているしかなかった。

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