「筆島は、波浮港の入り口近くにあるから、

あれが見えたら波浮の港が近いってわかる」

隆は、皆に伝えた。

「あとちょっとだから、香代も頑張れ」

アクエリアスのエンジントラブル以降、香代

が1人でずっとラットを握っていた。

「香代ちゃん、疲れたんじゃない。誰かと代

わってもらったら?」

麻美子が、香代に言った。

「ううん、大丈夫。ヘルムって楽しいもん」