「良明君の声って、私、今日初めて聞いた」

ゆみは、兄の隆に言った。

「そんなわけはないだろう」

「ううん、そうなのかもしれないわ」

良明のお母さんは、隆に良明は日本で通って

いた学校の頃から学校では何も話さない極度

の人見知りであったことを告白した。

「そうなんですか」

「ええ、きっと同じクラスになってしまった

ゆみちゃんには、大変なご迷惑を掛けてしま

っているのでしょうね」